その時あなたは

趣味で書いている小説をアップする予定です。

 香坂は恐る恐る答えた。
「ドロイド…… です……」
「そう。私のはナップルなのよね。けど、ドロイドにも興味あるわ」
 あかねには詳しくはわからなかったが、何か話が違うことになっているように思えた。
「先生、それより『リンク』に……」
「変なメッセージが来るのよね」
 あかねの方に向いてそう言った。
「OSの話なんて、一見無関係に聞こえたかもしれないけど」
 笹崎先生は、人差し指をピン、と立てて、行ったり来たりしながら話し始めた。
「このメッセージを送りつけることが出来るのは、OSの機能が関係しているかもしれないわ。ドロイドなら、ナップルのOSとは違って、アプリごとにもっと細かい権限が設定できるはずだし。それを見直して動きがどうなるとか、変わらないなら、OS全体の設定を変更してみるとか。色々やってみるべきよ。もちろん、最終的にアプリ原因ということもあるけど」
 あかねは聞いていたが、訳がわからず、頭の中が混乱しただけだった。
 笹崎先生は、香坂のスマフォを一緒に見ながら、さらに色々と話しを始めてしまった。香坂の表情を見る限り、彼女も良く理解していないようだった。
 あかねは、先生を見ながら、またひとつ自分が先生に惹かれていることに気づいた。
 笹崎先生は美沙のように何かオタクな感じがする。
 どうも、何かに妙に詳しい、とか見た目とのギャップとか、そういうものが好きなのかもしれない。
 見た目の女性らしさと、この携帯とか電子機器への知識が何か違和感を感じ、そこに惹かれている。
 理科の先生なのだから、そういう知識や興味があって当然なのかもしれないが、今までの経験でそういう人は、化粧もしないような少し野暮ったい人だった。
 逆に笹崎先生のような、見栄えのする人は、そういう事には詳しくなく、なんというか流行りのことが大好きなタイプのはずだった。話していることも、そんなにこだわりや細かいところまでの話にはならない。
 そういう意味では、笹崎先生は美沙に通じるものをもっている。あかねがいかにも惚れそうな女性なのだ。
「そう…… これは酷い内容ね。気をつけてね。友達とかにも注意するように言って」
 笹崎先生は香坂にそう言った。
「あ、香坂さん、まだ教室に戻ってないのよね。ちょっとすぐには分かりそうにないけれど、絶対なんとかするから」
 香坂は無言でうなずいた。
「部活、出るわよね。今日私も出ますから。本当にたまにしか部活に出れなくてごめんなさい」
 香坂は、もう一度笹崎先生に会釈をしてあかねの所に来た。あかねの腕を両手でつかむと、笹崎先生から離れるように引っ張った。
「……先輩も部活出ますよね」
「うん。ちょっと先生と話しをしたら行くから」
「よかったです」
 香坂はあかねに微笑んだ。
 あかねにはその言葉の意味は分からなかったが、香坂の笑顔は素敵だった。
「どいてもらえますか」
 低い声とともに、急に目の前が暗くなった。
 そこには初老の男が立っていた。


 ーーー
いつもありがとうございます。
お手間でなければクリックをお願いします→にほんブログ村
このエントリーをはてなブックマークに追加

すみません……
内容はちゃんと続きになっていると思います。
すみませんでした。 
このエントリーをはてなブックマークに追加

 続きを読む
このエントリーをはてなブックマークに追加

↑このページのトップヘ