真琴は勢い良く浴室の扉を開け、涼子とロズリーヌのシャワーの様子を確認した。めちゃくちゃ恥ずかしがっているロズリーヌと、堂々としている涼子の姿があった。
「何? なんで見るの?」
「真琴、どうしたの?」
 真琴は、二人の裸を完全に把握する為の時間を、たっぷりとってから言った。
「……何でもない」
 涼子はなんとなく真琴が心配している事に勘付いたようで、
「何かあったら叫ぶから」
「何それどういうこと?」
 ロズリーヌが言った。
 真琴はそれには答えず、
「分かった」
 と言って真琴は居間に戻った。
 たまちは、スマフォで明日の時間割を確認していた。
「真琴、明日って教科書使う授業が多いよ……」
「えっ、気にしてなかった……」
「だって真琴は全部学校に置いてるもんね。試験前しか勉強しないんじゃ、受験とか大丈夫なのか心配」
 ああ、やっぱりボクが進学するのは、かなりハードル高いんだろうな。
 真琴は何も言い返せずに黙ってしまった。
「私、一旦家に帰ってもいい?」
「うん。それはもちろん」
 メラニーが割り込んできて、言った。
「家に帰るのであれば、私がお送りましょうか?」
「ありがとう、助かります」
 それを聞くと、メラニーがすぐに出ようと立ち上がるので、たまちが引き止めた。
「待って。シャワー浴びてからでいいので」
「はい、わかりました。けれど車ですから、そう時間は掛かりませんよ。お家はどこですか」
 たまちが住所を言うと、メラニーは分かったようだった。
「じゃあ、5分もかかりません。どうしますか?」
「行ってきたら?」
 たまちはうなずき、メラニーも勝手口の方から出て行った。
 残されたフランシーヌと真琴は、思い思いに雑誌を見たり、スマフォをいじったりして過ごした。
 しばらくして、涼子とロズリーヌの声が廊下の方から聞こえてきた。居間の扉が開くと、湯上がりの髪をタオルで巻き、バスローブ姿の涼子と、体をタオルで巻いただけのロズリーヌが入って来た。
「あれ? たまちとメラニーは?」
「ロズリーヌ! あなた、なぜ服を着てこないの?」
「明日の授業の準備で家に戻ったよ」
「暑いし、大体、着替えを二階から持ってくるの忘れた」
「ハシタナイから二階で着替えてきなさい」
 フランシーヌが怒ったように言った。
「ボクは別に気にしないよ?」
「そういうことではないんです。とにかく! ロズリーヌ!」
「はいはい……」
 踵を返し、再び居間を出ようとした時に、たまちが帰ってきた。
「戻りました〜」
 と、次の一瞬で、真琴の視界からロズリーヌとたまちが消えた。
「いてっ!」
「どうした?」
 真琴は立ち上がって二人の様子を確認した。
 広がったタオルの上に、ロズリーヌの素肌が載せられていた。
 その上に、制服のままのたまちが、覆いかぶさるように倒れている。
 たまちの頭はちょうどロズリーヌの胸を覆い隠すようにのっていた。
「大丈夫?」
 たまちは立ち上がろうとして、ロズリーヌの胸に手を置いた。
「タマチ、君、大胆なことするね?」
「え? あ! ごめんなさい!」
 勝手口方向からメラニーも戻ってきた。
「ただいま…… あの? どうなってるんです?」


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