町田の笑い声が治まっていた。
「正直、誤解でもどっちでもいいの」
 神林は座って足を組んだ。
「私達はこういう映像を持っているの」
 いきなり部屋が暗くなり、またプロジェクターで動画が映し出された。
 お馴染みの体育館の映像だった。
 どこかの隙間からとっているような、汚い映像。興奮して声にならない声が流れ出てくる。
 女バス顧問の女性教師。
 もう一人は…… おそらく自分。
「やめて!」
 あかねは、光りの出処がわからず、映っている壁に立った。しかし、山川と町田がすぐにあかねを押さえ込んでしまった。
「やめてよ、本当にやめて……」
 映しだされているあかねは、先生にもっといやらしいことをするように求めていた。
「遠山先輩の為に集めているお金の目標があるの。だからこの映像を買ってくれない? バイトしても、貯金してたお小遣いで払ってくれるのでもいい。もし、どうやってお金を集めていいか分からなかったら、私達と一緒に青葉で働けばいい、ね? どお、あかね」
 押さえつけられたあかねは、手と足をタオルで縛られてしまった。
「返事はすぐじゃなくてもいいから」
 一呼吸おくと、神林は上条の方を向いた。
 麻子は、何か予感がしたのか、体が震え始めた。
「……い、いくらですか。いくらなんですか。ごめんなさい、その映像を渡してください」
 あかねは自分の映像を買ってくれるのか、と思ったが、そんな訳はない。
「何のこと」
「私の…… 私のもあるんでしょう?」
 神林はニヤリと笑った。
「察しがいいわね。次のが貴方のだったか、念の為確認するわ」
「いやっ!」
 上条もあかねと同じようにスクリーンの前に立った。眩しそうな顔をしながら、光源の方へ手を伸ばした。
「無駄よ」
 山川が体を抑え、町田が持ってきたタオルで手足が動けないようにくくってしまった。
 町田が残りのタオルを持って、香坂の方を向いた。
「美々ちゃんも、先にやっとく?」
「あら、素直なのね」
 山川は美々の様子見てそう言った。
 香坂は自ら両手を揃えて突き出していた。
 町田と山川はそれをしっかりと結んだ。
 スクリーンでは、女バスの顧問と麻子が激しく絡み合っているシーンが映し出されている。
 あかねは自分の映像ではないせいか、少し冷静になって、それを見ることが出来た。口ではブリッ子な麻子も、やることはやっている、そんな感じだった。
 短パンもスパッツも脱いでしまって、もう後はその可愛い下着だけになっている。
 顧問の指先が麻子に触れ、大きな声を出して麻子がのけぞった。
 全員が息をのんでスクリーンを見つめていた。
「んと。まだまだ激しいんだけど、ここまでね」
 神林が合図すると、今度は香坂の映像が始まった。美々の小さいが形のよい胸が、完全にさらけ出されている。教師が生徒の胸に指を這わせ、唇で挟んだり、舌でなぶったりしている。背景というか、場所が体育館であることが異様に感じる。
 あかねはつばを飲み込んだ。
 香坂は自分の映像を見ないように、縛られた手を上にあげ、聞こえないように二の腕で耳を押さえていた。
「いやぁ、こっちもかなり過激ねぇ」



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