半分ぐらい、というか、完全に故意に顔を当てたのだ。
「ごめん」
「早く測って」
 トップとアンダーを測って総合的に競うことになった。
「う〜ん、82、アンダーは73」
 チアキが勝ち誇ったような顔をする。
「じゃあ私の勝ちね。83の73だから」
「え? はかってからだよ。なんの為にメジャーあるの?」
「ふ、ふん。はかってもサイズで劣るわけない。勝ちは勝ちね」
 チアキが腕を上げる。
 同じようにメジャーを後ろに回す。顔を上げる時に、同じように胸に顔を擦り付けてみた。
「私の方が柔らかいでしょう?」
 チアキが私を抱きしめてきた。
「えっ?」
「顔を当ててみたかったんでしょ?」
 考えていなかったタイミングで、チアキの胸に顔を埋めてしまった。
 柔らかくて気持ち良かったが、そんなことは恥ずかしさで顔が熱くなって消し飛んでしまっていた。チアキにはさっきのミハルへの行為もバレていたのだろう。
「そんなこと考えてないよ」
「赤くなってる、思ってたより可愛いのね」
 チアキは手を離して、上に上げた。
「さ、はかってみて」
 私の顔が離れると、プルン、と胸が揺れた。
 自分もこのくらいは欲しい……
「じゃ、はかるね」
 ミハルではかったところと同じぐらいのところをにメジャーを回し、バストトップを通過して合わせる。
 私の顔が離れると、プルン、と胸が揺れた。
 自分もこのくらいは欲しい……
「は、80ちょうど」
「はぁ?? そんな訳ないじゃない。メジャーをキツくしすぎなんじゃない?」
「そんなハズはないけど」
「だから83だって言ったでしょ? 絶対におかしい」
 何度も当て直してみるが、少ない数字になりこそすれ、80を上回ることはなかった。
「じゃ、じゃ、アンダーを測ってよ。差分なら負けてないから。差が大きければ、カップ数で勝つんだから」
 アンダー側をはかってみる。
 今度は何度測ってもミハルと同じ73にしかならない。
「そ、そんな……」
 私はミハルに横に並んでもらってじっと比較した。
「もしかして、垂れ……」
 チアキは私の口を抑えてきた。
「みなまで言うな」
 反対を向いて、チアキは襟元を広げて自分の胸を眺めている。
「……」
「どうしたの?」
「三ヶ月後、もう一度勝負よ。今垂れ気味なら、バストアップすればいいだけの話よ」
 私はミハルの耳のそばで囁いた。
「(垂れてるの認めちゃったよ……)」
「こら! 余計なこと言うな」
 頭を手で抑えつけられた。
 なんか、混乱してきた。
 つい何時間か前は、チアキという名も知らないこの|娘(こ)はマミをさらった敵のはずだったのだ。
「あっ、もうこんな時間。もう帰れないから、ここに泊めてよ」
「えっ……」
「泊めないなら寮監に言いつけるわよ? 人さらい、って」
 私もミハルも仕方なく泊めることにした。
「ここに寝ていい?」
 マミのベッドに勝手に登っていった。
「誰も寝てないじゃない。もしかして、あんたの?」
 私は首をふった。
「そこは、今ここに寝ているマミのベッドなの」
「けど、今は使ってないと」
 チアキは服を脱ぎはじめた。
「だからそこはマミの……」
「私は裸で寝るの。だから一番上じゃないと困るの」
 しかたない。自分のベッドでマミと一緒にねるしかない。
 こんなに早くマミと寝れるチャンスがくるなんて。

『あれ? キミコ、なんでこんなところに?』
『マミ、起きたの。良かった…… 心配したんだよ』
 私はマミのほおに軽くキスをする。