その時あなたは

趣味で書いている小説をアップする予定です。

カテゴリ:僕の頭痛、君のめまい > 八話

八話です
 

これまでのあらすじ

主人公真琴は頭痛持ちの女子高校生。真琴は、頭痛の度に夢でヒカリに出会い、聞かされていた話があった。そして、高二になったある日、ヒカリから聞いていた敵と遭遇する。敵を倒すには、敵の保有者と接触状態で夢を共有し、その夢の中で敵を打ち負かさねばならない。同級生の友人『薫』と協力し、目の前に現れる敵と戦うことになるのだが……
前回の戦いで、ヒカリと敵のエントーシアンを保有していた田畑がひかれ合ってしまった。真琴は田畑に会いたい一心のヒカリに、体を奪われる恐怖が、日々大きくなっていくのだった。


 
登場人物

新野 真琴 : ショートヘアの女生徒で東堂本高校の二年生。頭痛持ち。頭痛の時に見る夢の中のヒカリと協力して精神侵略から守ることになったが、ヒカリに裏切られる。

北御堂 薫 : 真琴の親友で同級生、真琴のことが好き。冷静で優秀な女の子。真琴を救う為にラボでエントーシアンを取り込んだ。

田畑まさみ : クラブで真琴に薬を飲ませた、胸の大きい同じ学校の同期の女生徒。エントーシアンの保有者だった。

渋谷 涼子 : 同級生でモデル。偶然、ロケ先で真琴と知り合いになる。【鍵穴】となっていたが、真琴に救い出された。薫と共に戦い、真琴をヒカリから救った。

浜松たまち :  真琴と同じクラスで【鍵穴】となってしまった女生徒。真琴と友達になることで救い出された。

品川 優花 : 陸上部で真琴と同じクラス。最初に【鍵穴】として発見された。

上野 陽子 : 剣道部の三年生。【鍵穴】となってしまい、別の意識体に入り込まれて騒動になる。

メラニー・フェアファクス : 北御堂の養育係、黒髪、褐色の肌のもつイギリス人

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 真琴はヒカリに状況を聞こうと思うのだが、全くヒカリにアクセス出来ない。いつも一方的に出てきて、一方的に消えていく。呼び出して来るときもある、こないこともある。いろいろと頭のなかで考えを巡らせるが、ヒカリは現れてこないし何も思い出せなかった。
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「格闘技を習っていた男子(こ)なんだけど。その男子(こ)は少し記憶の混乱がみられるんだって。やっぱり戦ったとか、そういう記憶はないみたいだけど」
 当然だ、操られていたのだから、と思ったが、真琴は知らないフリをすることにした。
「そう。みんな記憶がないのね」
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『あ、そうか、寝てるのかな?』
 二分ほど時間がずれて、次のメッセージがあった。
『どのみちさっきので起こしちゃったよね。ごめんね。真琴の体の調子が良ければ、ラボに来ない? 家に車で迎えにいく』
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 真琴は暗闇の中で耳を抑えてしゃがんでいた。
 話しかけるヒカリの姿はみえていない。
『真琴、ここはお家だから遊んでいいんだよ』
『本当?』
『だってお家でしょ』
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「うん。出れるよ。お昼も、夕飯も食べてないから、どこか食べれるところに行きたい」
「そう。私もラボから直接来たからまだ食べてないんだ。それじゃ、待ってるから降りてきて」
「ちょっと着替えるから時間頂戴。降りる前に『リンク』入れる」
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 階段はそのまま、排気パイプが突き出ている床の下へと繋がっていた。
 何階分か、かなり距離の階段を降りきると、そこは小さなフロアになっていて、反対側に鉄扉がひとつあった。
 鉄扉の上に監視カメラがひとつと、フロアの逆側の角から非常階段方向を映しているであろう監視カメラがあった。さらに鉄扉の横にはレバーのついた金属のボックスがあった。
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「ああ、真琴くんがヒカリを呼び出そうが呼び出すまいが関係ないよ。何も言わないで、ヒカリを呼び出したりして、この状況を逆転しよう、とか考えているのかもしれないけどさ」
 君島は前方を指さして、進むように命じた。
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「またさっきの鍵か。ちょっと見てこい」
 君島はさっきの扉の状態を見に行かせた。
 これはある種フラグだ。ドラマによくあるパターンだ。最初の錠の故障がフリで、今度のは誰か、ボクの味方が助けにくるのだ、そうに決まっている。
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「じゃあ何故指が勝手にお前の下半身を触りに行くんだ!」
 真琴は怒りと恥ずかしさでカッとなった。
 このクソ男は、ヤリたい一心でそういうウソをついているのだ、と思った。
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「ああ、あっあ〜〜ぁあぉあ」
 今度は佐藤の方が人とは思えないような声を上げて、その場に倒れてしまった。
 コントロールされた男が、真琴のそばによろよろと近寄ってきた。
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「メラニー大丈夫?」
「あ、真琴……」
「大丈夫?」 続きを読む
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「……やめて。や、め…… て……」
 真琴は薫を見つめていた。
 すると、背後からもう一人いた男が真琴に襲いかかってきた。
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 目の前にドアが現れた。
 中から何か声が聞こえる。
 それも自分の声が。
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『!』
 何故ドアの先の光景がバレているんだ。
 真琴は歯を食いしばった。
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 様々な色の光りの輪が回転しながら、怪獣なのか再生途中なのか、不定形の物体に次々と突き刺さり、切り裂き、分断していった。
 しかし、真琴が大きく息を吸い込むと、その無限に降り注ぐかと思われた光輪が止まってしまった。
『フッ……フフフフ……』
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